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北海道教育大学教育学部札幌校理科教育講座化学教室

物理化学研究室 講義評価


平成11年度「物理化学(一)」の評価

 今年度は、初めて、専門科目の私の講義を受講生に評価してもらいました。受講生は、全部で再履修者を含めて10名で、うち9名がアンケートに答えてくれました。試験の結果、合格者は8名でした。
 今年度は新たに二つの試みを行いました。一つは、課す演習問題の数を増やし、毎回、添削してできるだけ早く返却したことです。さらに、教室にノート型パソコン(Apple PowerBook)と液晶プロジェクター(EPSON製)を持ち込み、これらでパソコン上の図とか動画などを見せて理解を助ける試みも行いました。


この講義全体としての評価
この講義の構成は体系的で、把握しやすくまとまっていたか。1まとまっていた6人
2どちらかというとまとまっていた3人
3どちらかというとまとまっていなかった0人
4まとまっていなかった0人

この授業はあなたにとって分かりやすかったか。1分かりやすかった2人
2どちらかというと分かりやすかった6人
3どちらかというと分かりにくかった1人
4分かりにくかった0人

この授業のレベルはあなたにとって適切であったか1適切であった3人
2どちらかというとレベルが高すぎた5人
3どちらかというとレベルが低すぎた0人
4レベルが高すぎた1人
5レベルが低すぎた 0人

指定の教科書はこの授業に適切であったか1適切であった6人
2どちらかというと適切であった1人
3どちらかというと適切ではなかった1人
4適切ではなかった0人

この授業の目的・目標とするところを理解できたか1理解できた3人
2どちらかというと理解できた6人
3どちらかというと理解できなかった0人
4理解できなかった0人

この授業で新しい知識・考え方が修得できたか1修得できた4人
2どちらかというと修得できた4人
3どちらかというと修得できなかった1人
4修得できなかった0人

この授業はあなたの興味をひいたか1興味をひいた5人
2どちらかというと興味をひいた1人
3どちらかというと興味をひかなかった1人
4興味をひかなかった2人

この授業は総合的に見て高く評価できるか1高く評価できる4人
2どちらかというと高く評価できる4人
3どちらかというと高く評価できない0人
4高く評価できない0人


あなた自身についての質問事項
この講義への出席回数は?1全回出席6人
2一回欠席2人
3二回欠席1人
4三回欠席0人
5四回以上欠席0人

欠席後の対応(一回以上欠席の人が解答して下さい)1内容を友人に聞いた1人
2ノートを借りた3人
3教員に聞いた0人
4何もしなかった1人

出席時に内容を理解できなかった場合どうしたか 1友人に聞いた7人
2図書館などを使って自分で調べた2人
3教員に聞いた0人
4何もしなかった0人

自習をしたか 1関連する図書・資料を自分で探して読んだ0人
2ノートを整理して理解につとめた3人
3その他3人
5全く何も自習していない3人

この講義に関しての自習時間(レポート以外) 1 5時間以上0人
2 5時間未満3時間以上0人
3 3時間未満1時間以上1人
4 1時間未満30分以上1人
5 30分〜0分7人

あなたは高校で物理を学習していますか? 1している5人
2全くしていない4人


教員の講義の進め方についての評価
教員の話し方(声の大きさ・言葉の明瞭さ)は適切だったか1適切だった6人
2どちらかというと適切だった3人
3どちらかというと適切ではない0人
4適切ではない0人

黒板の使い方は適切だったか 1適切だった3人
2どちらかというと適切だった5人
3どちらかというと適切ではない*1人
4適切ではない0人
*書いてすぐ消してしまうことがあった。

OHPや液晶プロジェクターの使い方は適切だったか 1適切だった7人
2どちらかというと適切だった2人
3どちらかというと適切ではない0人
4適切ではない0人

講義の進行スピードは適切だったか 1適切だった5人
2どちらかというと速すぎた3人
3どちらかというと遅すぎた0人
4速すぎた0人
5遅すぎた0人

講義のはじめの数回は、物理化学を学ぶ上で必要な高等学校レベルの数学について学んだが、それについてどう思うか 1役に立ったので今後も続けた方がよい4人
2どちらかというと役に立ったので今後も続けた方がよい2人
3どちらかというとわかりきっていたことなので役に立たなかった0人
4わかりきっていたことなので役に立たなかった やる必要はない0人
5その他*3人
*)・わかりやすくてためになったが、時間がもったいないので短縮した方がよい。・高校で確かに習ったが、微・積分は苦手だったので、できればやり直したくなかった。・できればやりたくなかった。

学生の理解度を確認しながらこの講義は進められたか 1その通りだった0人
2どちらかというとその通りだった4人
3どちらかというとその通りではなかった4人
4その通りではなかった0人

ほぼ毎回演習問題を課したことについてどう思うか 1講義で学んだ大事な点が確認できるので良かった7人
2あまりやる意味はない0人
3まったく意味はない 他にやることがたくさんあるので迷惑だ0人

この講義でやった内容(化学熱力学)についてどう思うか 1化学の基礎になる内容であり、すぐに役には立たないかもしれないが、大切だと思う6人
2化学の基礎になる内容であり、どちらかというと大切だと思う0人
3化学とはかけ離れているし、理科教員になるのにもあまり必要ない0人
4私は物理をやるために化学科に所属しているのではない。これは物理であり、化学ではないのでこのような内容の講義はやめてほしい0人
5その他*3人
*) ・物理的要素だが興味を持ってとりくめてよかった。・あまり大切ではないと思う(専門分野に入らない限り)。だけど、化学の基礎ではあると思う。ただ、理解するのは難しい。・基礎になるとは思うが、もっと物理化学の専門的なことをやってみないと分からないと思う。

講義に教員の熱意が感じられたか 1感じられた9人
2どちらかというと感じられた0人
3どちらかというと感じられなかった0人
4感じられなかった0人


その他、この講義について自由に意見を書いて下さい。

 大変良い講義でした。僕は高校で物理をやっていなかったので、物理と聞くと少し抵抗がありました。でも、はじめに「微分とは何か」といった所から入っていただけたので、あまり抵抗なく講義をきくことができました。また、授業ではなんとなくしかわからないことも、レポート課題として作成することで正しく理解していけたと思います。課題の内容も、教科書と同じ様な問題だったので、理解することを中心に解くことができ、よかったと思います。おそらくレポートがなかったら、わけもわからずに講義に出るだけになってしまっていたような気がします。これからもレポート課題を続けてほしいです。
 他に、パソコンを使っての説明が良かったです。プリントや教科書にはない、動きのある説明だったので、イメージとして捕らえやすく楽しかったです。
 僕にとってこの講義は、物理を好きにさせるような講義でした。今まで習ったことを忘れないようにがんばりたいです。なお、良くなかった点は特になかったです。


 この講義では、ただ単に定義の羅列ではなく、なぜそのようになるかが体系的に説明され、理解しやすかった。又、単位の扱いなど、今までいいかげんにしていたが、単位の重要性が理解できた。高校の物理では、先生*は、ひたすら式を羅列するだけで、複雑な微積ができることが物理ができることのような授業で、物理の本質が見いだせずきらいになっていたが、先生**の講義は「なぜそうなるのか」を大切にしており、興味がもてた。

先生*) 文脈から判断すると、この学生が指導を受けた高校物理の教員と思われる。
先生**) 文脈から判断すると、田口の事と思われる。


 いつも緊張感をもって授業にのぞむことができた。非常に難解な分野であると思うが、補講を行うなど、先生の熱意と毎回の課題などで、勉強しようと思わせるものであった。


 わかりやすく説明してくれているのを感じるが、まとめになって時間が無くなって最後の結果をさらっと終わってしまうことがあったと思うので、結果の所をもう少しくわしくやってもらいたい。


 今まで何のために物理化学を勉強してきたか分からなかったが、最後の授業で、「生徒に教えるのにはそれ以上の知識がなくてはいけない」と言っていたのを聞いて、何となく、何のために物理化学を学んできたのかわかったような気がしました。先生の熱意がかなり伝わる授業だったと思います。


 教科書がいまいち使いきれていない。課題を添削して返してくれるのはとてもよく、自分が何がわからないのかがわかった。


  1.  きちんと講義の復習をすべきだとは思うのですが、その他にもいろいろやることもあり、時間があまりないというのは学生に共通だと思うので、演習問題は計算問題と理論的な問題が半々ぐらいなのですが、もっと理論的なもの、それを解くには時間がかかるがある程度復習になり、その後の自習をスムーズに進められる・進められる気持ちになるようなものにしてほしいと思います。

  2.  講義のはじめに示された目標についてはある程度わかったような気がします。しかし、そのために必要な知識、例えば、熱容量とかがいきなり出てきて、何の役に立つか後にならなければわからないと言うのは、いまいちやる気がしない。

  3.  今年は努力はして、ノートに書かれていることはわかるのですが、記憶があいまいでした。もう一度きちんと勉強して理解できるよう努力しますので、追試をお願いします。

  4.  演習問題はだいたい答えが教科書にのっているので、人間は弱いもので、それをみてのやっつけ仕事になりがちなので、のっていない問題か、計算だけでなく理論的に筋道を立てて考えられる誘導があるといいと思います。


 正直なところ、高校で物理を避けて、まさか大学で物理の勉強をするとは思っていませんでした。そして理解にも苦しんでいます。物理化学(二)について行けるかどうか不安に思っています。


 高校で物理を履修しているか否かについて、物理IBを2単位分(本来なら4単位)、しかも、一年間で進んだのは教科書40数ページだった。物理という名の授業ではあったけど、物理は習っていない。
 小・中学校の頃から既に物理分野に関する内容には嫌悪感を感じていたし、今ではすっかり苦手になってしまい、物理化学には偏見をもって取り組み始めることになってしまった。しかし、物化が厳しいことは十分に聴かされていたことだし、それでも化学をやりたいと思って始めたことだ、化学に関する分野はきちんと自分のものになるように努力しよう、という気持ちはあった。正直、あまりにも知識が少な過ぎたため、授業内ではとても理解できなかった。チンプンカンプンな事を言って、熱力学での大変な「イメージ」というものがなかなかつかめずにいる。それでも最近は、復習をしまくり、色々な人に聴くことで、以前より、少しずつ納得がいくようになり始めた。まだ、ノートに書いてある式などを順を追って自力で解くことはなかなかできないが、半期を通して物理化学の目標とするところだけは理解できた。あとは、具体的な内容についてもっともっと勉強しなければ、まだわからないところだらけである。

担当教官による自己評価

 アンケートの結果を見てみますと、受講者の半数以上の6名が、授業のレベルが「どちらかと高すぎた」「高すぎた」と答えていますが、一方、授業の総合的評価では「高く評価できる」「どちらかというと高く評価できる」を合わせると7名(残り2名は未回答)が評価してくれています。学生は、講義を聴いただけですぐ分かるようなレベルの講義を求めているわけではない、と私なりに解釈しています。

 レポート以外での自習時間を聞いたところ、30分〜0分が圧倒的に多いのには、ちょっとがっかりしました。よく解釈すれば、レポートをしっかりやっているので、自分でその他に勉強するところまで手がまわらないという事かもしれませんが、もしこれで毎回レポートを課していなかったら、はたして学生は勉強したのだろうか・・・・?

 「物理は苦手」という人が多いのは相変わらずですね。何を隠そう、私も高校まではそんなに物理が得意な方ではありませんでした。大学で相当勉強して、遅れは取り戻しましたが。高校生の時に物理が苦手でも、大学に入ると、高校生の頃よりは(受験勉強に追いまくられる事もないので)自分の時間があるのでゆっくりものを考える余裕ができるので、コツコツ勉強すれば苦手は克服できると思います。

 大学に入るまでは、物理学・化学・生物学・地学は各々全く無関係のものと思っている学生が多いんですよね。自分は化学専攻なんだから、物理学なんか必要ないと考えていたのかもしれませんが、それは大間違い。化学を学ぶには(ちゃんと基本から理解するには)物理学が必要だし、生物学を学ぶのには化学が必要だし、地学を学ぶには物理学・化学・生物学が必要。だけど、高等学校の理科は、履修科目数が減らされていて、例えば、化学・生物はやっているけど物理学はやってない、といった学生が多いので、大学では、高校物理(中学校の物理?)からやり直さなければなりません。数学も、微積分の基礎くらいは学んでいるはずなのですが、概念が全然分かっていないので、これもまたやり直し。高等学校の教育っていったいなんなんだろう?(高等学校が悪いと言うよりは、制度そのものの問題だと思う。)


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