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北海道教育大学教育学部札幌校理科教育講座化学教室物理化学

 

化学教室・物理化学研究室 紹介



物理化学研究室の教育方針
 小・中・高等学校教員にとって必要な力量は次の4つに大きく分けられると思います。
  1. (大きな意味での)教育の必要性に関する理解
  2. 子供に関する理解
  3. 教科に関わる学問そのものの正しい理解
  4. 教科の指導法に関する力量
 本研究室では、これらのうちの「3. 教科に関わる学問そのものの正しい理解」に関しての教育を中心におこない、理科(化学)教員として必要な基礎学力を身につけた学生を教育界に送り出すことに努めております。また、3ができていないと4にも支障があることは当然のことです(これに関しては、理科教育メーリングリストに投稿した文を参考にしてください)。

 大学入試というハードルのためか、理科のような教科であっても「勉強とは暗記することである」と信じて疑いない学生が多いという印象を持っています。本研究室の教育方針は、自然科学的な現象が解るとはどういうことかを実体験として理解している学生を、化学という学問を通して育てることです。“教員に必要なのは「愛」(のみ)で、学校生活の中心は部活動だ”などと嘯く輩もいますが、児童生徒が学校で大部分の時間を費やしているのは教科の授業であることからも分かるように、そんな考えでは教員はつとまらないでしょう。これに関しては、私が札幌校の「就職 その対策と資料 第14号 (1998)」に寄稿した拙文、あるいは物理教育メーリングリストに投稿した文をごらんください。

化学分野の特徴
 化学は物質を研究対象とする科学であり、主に、“実験”を通して物質と対話することで自然を理解しようとする学問です。化学と言っても、物理学に近い分野から生物学や地学に近い分野までその内容は多岐にわたります。本学化学教室では、有機化学・分析化学・物理化学を専門とする3人のスタッフにより主たる教育が行われていますが、それ以外の分野に関しては学外の方に非常勤講師をお願いして幅広く化学を学べるようになっています。

 化学分野に所属した学生のカリキュラムの概略は次のようになっています。まず、まだ専攻に所属する前の1年目で、“化学概論”と“生活と化学”(自然生活教育系共通科目)を受講することにより一般的な化学の基礎を身につけます。次に、専攻・分野に分かれる2年目および3年目で、化学教室教官の講義・演習・実験を通して化学の各専門分野の基礎を幅広く身につけます。特に、実験の授業では、各教官の専門分野の基本的事項についての実験を学生個人個人が自ら行い、毎回、実験結果・考察についてのレポートを提出します。4年目では、授業等はほとんどなくなり(ただし単位を落としていない場合ですが)、各研究室に所属して(分析化学研究室については、地域環境教育課程の学生が主に配属されることになりますので、学校教員養成課程の学生は、主に、有機化学研究室か物理化学研究室に配属されることになる予定です。)各自の研究テーマについて卒業研究に集中することになります。卒業論文の単位が認定され、かつ他の所定の単位を取得している学生は晴れて卒業できることになります。カリキュラムの詳細についてはこちらを見てください。

 化学教室では、このような系統的なカリキュラムを積み上げる事で、幅広く且つ体系的な自然科学の思考法・研究法を確実に身につけ、さらに化学教育演習等を通して実践力に裏打ちされた高い力量を持つ学生が教員として巣立つよう努めています。

化学分野で学ぶ為には
 化学教室で学ぶことを希望している学生は、まず1年次で 「自然生活教育系」に所属することが望まれます。1年次では「化学概論」と「生活と化学」および理科の他の概論は必ず受講してください。2年次にあがる前に、系内にある幾つかの専攻のうちから、一つの専攻を志望します。この志望時に、 「基礎科学専攻」を志望してください。希望者が多い場合は、成績順に配属されますので、注意してください。「基礎科学専攻」に配属された後、更に、所属分野分けをします。ここで初めて、自分が専攻する分野が決まりますので、 「化学」を第1志望にしてください。他の分野との人数のバランスも考慮して最終的な分野分けがされます。化学分野に配属されて3年次の終わりに、更に、各研究室の中から自分が卒業研究を行う研究室を決めます。

物理化学とはどんな学問か
 物理化学という学問は大きく分けて、

  1. 巨視的な系が持つエネルギーの移動について取り扱う“化学熱力学”
  2. 原子・分子のような微視的な系を取り扱う“量子化学”
  3. 化学熱力学と量子化学を橋渡しする“統計力学”

という3領域からなる学問と考えることができます。さらに各領域の中も色々な分野に分けることができます。例えば、1“化学熱力学”には、化学平衡や化学電池といった内容が含まれます。

 物理化学では、物理学および数学の手法を使って、物質の性質や化学反応の仕組みを(特にエネルギーに関わる側面から)理解しようとします。したがって、この学問を学ぶためには、物理学の基礎的な考え方と数学(特に高等学校で扱うレベルの微分積分)を道具として身につけている必要があります。初めて物理化学を学んだ人は、数式がたくさん出てくるという点から高等学校で学んだ化学のイメージとはほど遠いので、びっくりするかもしれません。しかも、きわめて厳密な論理体型として構築されている学問ですので、正直言って、その厳密さ故に初心者にとってはどうしても分かり難いものになりがちです。しかしながら、物理化学は、無機化学・有機化学・分析化学・生物化学といった化学のあらゆる領域の基礎となる学問ですので、化学を学ぶものにとっては避けて通ることができない分野なのです。また、小学校・中学校の理科や高等学校の化学で扱われる内容についても、物理化学を理解していないと適切な授業を組み立てられないものが多数ありますので、理科教員を目指している人にとっては、化学の他分野同様、物理化学は必須の学問といえます。物理化学の講義内容に関する詳細はこちらをご覧ください。

物理化学を学ぶということ
 ここまで読むと、なんだか難しくて大変そうなので自分には向いていないのではないかと思う人もいるかもしれませんが、大学に入学できた皆さんであれば特別な才能や能力を持っている必要はありません。大学入学後の勉強で何とかなります。ただ一つ必要な事と言えば、「継続して努力(勉強)し続けることができるかどうか」という事だけです。

 講義では、できるだけ「話に飛躍がない」様にしていますし、OHPや液晶プロジェクターといった視聴覚機器を積極的に利用してみなさんの理解の助けをはかる試みをしています。このような努力をこちらもしているわけですが、これまで接してきた学生の中には、「授業だけ聞いていれば分かるようになるだろう(あるいは分かるようにしてくれるだろう)」と考えているとしか思えない人がいます。これは明らかに誤りです。 講義の聴きっぱなしでは絶対に分かるようにはなりません。講義以外の時間を作って、自分の頭で、そして自分の言葉で徹底的に考えなければ、間違いなくこの学問は身に付きません。数式の上っ面だけを追っかけたり、丸暗記したりするのは全く意味がありません。

 学問を学ぶ際の姿勢というのは、私が考えるに、次のようなものでしょう。

  1. 考察している自然現象を自分の言葉(この言葉には数式も含まれる)で、厳密に、論理的に、そして徹底的に説明しようとしているか?

  2. その結果、どこまでが理解(説明)できて、どこから先が理解(説明)できないのか、自分に正直か?

  3. 理解できないところがある場合は、今問題となっているところに関しての文献を読んで、自分に理解しやすい形で表現している箇所を探す暇を惜しんでいないか?

  4. 理解に必要な(当然知っていなければならない)基本事項についての理解が欠如していることに気づいた場合、場合によっては高等学校の教科書まで戻って直ちにそれを修得しようとしているか(化学を学んでいる場合であっても、時には、物理の教科書を読み直すようなこともあるでしょう)?

  5. いくら考えても分からない場合、教官に相談に行こうとするつもりか?

  6. 演習問題を自力で解こうとしているか?

  7. 学生実験を能動的におこなって、講義・演習等で学んだことを経験として理解しようとしているか?

 このような自問自答は、はじめは大変かもしれませんが、これを繰り返しているうちに自然の本質が理解できるようになってくると思います。そうすると、だんだん「学問が楽しい」と思えてくるようになります(ただしこれは、テレビを見ていて楽しいとか、パチンコをやって楽しいとか、酒を飲んで馬鹿騒ぎして楽しいとか、カラオケに行って楽しいといった事とは質が違う楽しさです)。自然の変化というのはどういう法則により起こっているのか、自然というのは如何に巧妙にできているのか、その「美」とも言えるものが理解できたとき、感動さえ覚えることでしょう。そのような感動を味わった学生が教員になって、次世代に自然科学を伝えていって欲しいと思います。

物理化学研究室での卒業研究
 物理化学研究室では主に次のようなテーマについて研究しています。  

  1. 貴金属単結晶電極への異種金属単原子層のアンダーポテンシャル析出現象
  2. 含炭素小分子の電極反応におよぼす電極表面原子配列構造の影響
  3. 高等学校・大学学部における化学教育教材の開発・化学指導法の研究

 物理化学の中でも、 「電気化学」が主要な研究分野です。また、化学教育関連の内容についても、 物理化学に関わる教材開発を中心に研究を行っています。現在の院生・学生は、1および3のテーマについて研究を進めています。詳細について知りたい方は、研究内容紹介あるいは卒論題目紹介をご覧ください。

これまでの本研究室卒業生の進路状況
 これまでに卒業した(および卒業予定)学生は、次の所に就職・進学し(する予定で)、高い就職・進学率を誇っております。

 私立高等学校理科教員、郵政省(郵便局)、北海道、北海道教育大学大学院(進学)、北海道大学大学院(進学),北海道中学校理科教員(採用候補者登録),北海道小学校教員(採用候補者登録)

最近の化学教室卒業生の進路状況
 上記の他、ここ2年の化学教室全体としては、小学校教員(北海道)・中学校理科教員(北海道)・私立高等学校理科教員・滝川市役所職員・北海道大学大学院(進学)などへ卒業後進んでいます。

その他関係する資料

北海道教育大学研究者総覧へ(教育研究内容の紹介)
→ 北海道教育大学本部のサーバー
北海道教育大学札幌校研究活動紹介(自然科学科)
→ 北海道教育大学札幌校のサーバー
平成10年度大学説明会
Microsoft PowerPointで作成した為か、Netscape Navigatorではうまく読めないことがあります。この際は、再読込を何度かするか、ブラウザをInternet Explorerに変えてください。
化学科学科の紹介
→本研究室の院生による紹介 注)本学は平成11年度に改組したため、一部古い情報があります。
自然科学科の紹介
→本研究室の4年生による紹介


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